佐野末四郎氏(9代目江戸船大工)撮影

佐野末四郎氏(9代目江戸船大工)撮影
木造艇で世界をうならせる 気概の船造り職人 船大工 佐野末四郎氏を知るには、その作品に触れるのが一番だろう。氏が造るマホガニー製のヨットは、その推進力や乗り心地のよさとともに快適な住空間を提供してくれる。そんな佐野氏の木造艇建技術は”SANOMAGIC”と世界に評され、常に注目を集めてきた。 今に至る道のりには波瀾万丈の半生があったが、『木造のよさを伝えたい』という職人としての 誇りと技術が、今や造船に限らず多彩な作品を生み出す推進力ともなっている。 (取材/編集部 萩原和夫) 新教育課程ライブラリィVol.7(株)ぎょうせい  さの すえしろう氏 1958年江東区で江戸時代から続く佐野造船所8代目佐野一郎の三男として生まれる。中学の頃から父のもとで船体設計を学び、18歳で外洋ヨットを製作。91年よりオランダの王立造船所に働き、独立。 2002年世界最大のボートショーにマホガニー製の6.2メートルのランチボートを 出展。当時としては珍しい 木造艇が好評を博し、SANOMAGICは世界に知られるブランドに。